2015-01-23 00:52:18
Dan Adelman氏: リスク・テーキングに報いない任天堂
テーマ:ゲーム業界
元任天堂のHead of Digital Content and Developmentであり、インディー誘致の中心人物であったDan Adelman氏が、Drombleとのインタビューにて:
「任天堂は日本企業というだけではなく、京都に本社を置く会社です。事情を知らない人のために説明すると、日本人にとっての京都の会社というのは、アメリカ人にとっての日本企業のようなものなのです。京都の企業は大変に伝統的で、また極めて強いタテ階層があり、決定は合議で行います。残念なことに、そうした体制はだれもが批評家であり、決定を下せる人がいない一方で拒否権は全員にあるという文化を作り上げているのです。
「岩田社長でさえ、日本の役員一人を否定するような決定を下すことを忌避することがしょっちゅうあります。だから何かをするには山ほどの根回しをしなければならないのです。いろいろなグループと話し、彼らの同意をとりつけ、その同意をもとに他のグループの支持をとりつけるのです。子会社の立場ではさらに一層複雑です。何かを始めるには、それと同じコトをまずはNoAやNoEで(あるいはその両方で)やり通し、さらに本社でそっくり同じことをしなければなりません。極めて効率が悪いですし、時間もかかります。このやり方で一番危険な点は、誰か一人でもノーと言い張ったならその企画は死んだも同然だということなのです。だから一般的に言えば、変わった企画がこのプロセスを通ることなどありません。発案者がトップででもなければね。
さらにAdelman氏は、任天堂の偉い人たちが現代のゲームに十分に触れていないことを明かしている。Adelman氏によると「彼らはファミコンとスーファミで育った世代で、オンライン・ゲーム、アカウント・システム、フレンド、あるいはPCゲームの隆盛といったことをなかなか理解してくれません。いろいろなアイディアが芽のうちに潰されてしまうことがしょっちゅうありますが、拒否権をもつ人たちがそのアイディアを理解できないという、ただそれだけの理由なのです。
社内に斬新な視点を持ち込もうとする人にとって、それは間違いなくイライラさせられることだろう。だがもっと大きな問題があるとAdelman氏は指摘する。任天堂は、ものを作る上で大きなリスクをとることを、社員にとって良くないことにしてしまっているのだ。
「…そうした(リスクのある)アイディアをものにしようと努力するだけの理由はありません。リスクをとっても報いられることはないのです。結局、会社から評価されるのは長期的な忠誠心なのです。いままで通りのことをするのが一番確実なやり方です。社内のあらゆるレベルの人が大胆な企画を形にするのを応援されていると感じ、またそれによって報いられるよう、任天堂が一致して努めるのを心から見たいと思っています。
Adelman氏はまた、任天堂が適切な3rdパーティの支援を確保できないことについての持論を語った。3rdパーティから見て任天堂に関わることが経営上は合理的でないことがよくあり、それが自己実現的な予言(3rdが任天堂を忌避する悪循環)になりつつあると考えている。
「...パブリッシャは任天堂の1st作品とは勝負にならないと感じ、任天堂ハードには高品質な作品を開発するための投資をしないようにするのです。そのことについてはRayman Legendsのような名の知れた例外がずっとありましたが、パブリッシャは自社タイトルについてしばしば低い売上予測を出し、それに基づいて開発予算を決定しています。どちらが間違っているとはっきり言うことはできませんが。
「パブリッシャが様子見をやめて任天堂ハードに高品質なゲームを出すことを決めても、その結果ユーザがそうしたゲームをほしがっていないことがわかっただけだったというケースが何度もありました。それはユーザが以前に3rdパーティのゲームでやけどをしたからかもしれませんが。
NS: gamesindustry Nintendo does not reward risk taking - Adelman
「任天堂は日本企業というだけではなく、京都に本社を置く会社です。事情を知らない人のために説明すると、日本人にとっての京都の会社というのは、アメリカ人にとっての日本企業のようなものなのです。京都の企業は大変に伝統的で、また極めて強いタテ階層があり、決定は合議で行います。残念なことに、そうした体制はだれもが批評家であり、決定を下せる人がいない一方で拒否権は全員にあるという文化を作り上げているのです。
「岩田社長でさえ、日本の役員一人を否定するような決定を下すことを忌避することがしょっちゅうあります。だから何かをするには山ほどの根回しをしなければならないのです。いろいろなグループと話し、彼らの同意をとりつけ、その同意をもとに他のグループの支持をとりつけるのです。子会社の立場ではさらに一層複雑です。何かを始めるには、それと同じコトをまずはNoAやNoEで(あるいはその両方で)やり通し、さらに本社でそっくり同じことをしなければなりません。極めて効率が悪いですし、時間もかかります。このやり方で一番危険な点は、誰か一人でもノーと言い張ったならその企画は死んだも同然だということなのです。だから一般的に言えば、変わった企画がこのプロセスを通ることなどありません。発案者がトップででもなければね。
さらにAdelman氏は、任天堂の偉い人たちが現代のゲームに十分に触れていないことを明かしている。Adelman氏によると「彼らはファミコンとスーファミで育った世代で、オンライン・ゲーム、アカウント・システム、フレンド、あるいはPCゲームの隆盛といったことをなかなか理解してくれません。いろいろなアイディアが芽のうちに潰されてしまうことがしょっちゅうありますが、拒否権をもつ人たちがそのアイディアを理解できないという、ただそれだけの理由なのです。
社内に斬新な視点を持ち込もうとする人にとって、それは間違いなくイライラさせられることだろう。だがもっと大きな問題があるとAdelman氏は指摘する。任天堂は、ものを作る上で大きなリスクをとることを、社員にとって良くないことにしてしまっているのだ。
「…そうした(リスクのある)アイディアをものにしようと努力するだけの理由はありません。リスクをとっても報いられることはないのです。結局、会社から評価されるのは長期的な忠誠心なのです。いままで通りのことをするのが一番確実なやり方です。社内のあらゆるレベルの人が大胆な企画を形にするのを応援されていると感じ、またそれによって報いられるよう、任天堂が一致して努めるのを心から見たいと思っています。
Adelman氏はまた、任天堂が適切な3rdパーティの支援を確保できないことについての持論を語った。3rdパーティから見て任天堂に関わることが経営上は合理的でないことがよくあり、それが自己実現的な予言(3rdが任天堂を忌避する悪循環)になりつつあると考えている。
「...パブリッシャは任天堂の1st作品とは勝負にならないと感じ、任天堂ハードには高品質な作品を開発するための投資をしないようにするのです。そのことについてはRayman Legendsのような名の知れた例外がずっとありましたが、パブリッシャは自社タイトルについてしばしば低い売上予測を出し、それに基づいて開発予算を決定しています。どちらが間違っているとはっきり言うことはできませんが。
「パブリッシャが様子見をやめて任天堂ハードに高品質なゲームを出すことを決めても、その結果ユーザがそうしたゲームをほしがっていないことがわかっただけだったというケースが何度もありました。それはユーザが以前に3rdパーティのゲームでやけどをしたからかもしれませんが。
NS: gamesindustry Nintendo does not reward risk taking - Adelman
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