2015年3月20日 星期五

任天堂のスマホ進出、投資家は歓迎 目標株価の大幅引き上げも

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1503/19/news129.html

任天堂のスマホ進出、投資家は歓迎 目標株価の大幅引き上げも

スーパーマリオを生んだ大手ゲーム機メーカーによる「ユーザーの新規開拓に向けスマートフォン市場に進出する」との決断は投資家に歓迎されたようだ。(ロイター)

[東京 18日 ロイター]
REUTERS
 任天堂株は3月18日、上場以来最大の上げ幅を記録した。スーパーマリオを生んだ大手ゲーム機メーカーによる、「ユーザーの新規開拓に向けスマートフォン市場に進出する」との決断は投資家に歓迎されたようだ。
 モバイルゲームアプリの開発をめぐるソーシャルゲーム大手DeNAとの提携を発表した翌日、任天堂株は値幅制限の上限(ストップ高)となる前日比21%高の1万7080円(141ドル)まで上昇した
 これは任天堂が1983年に東証1部に株式を上場して以来最大の上げ幅。同社の時価総額は約40億ドル増加し、240億ドルとなっている。
 投資銀行Jefferiesのアナリスト、アツール・ゴヤル氏は「任天堂はようやく方向を転換し、大幅な戦略変更に踏み切った」と指摘し、投資判断を「保有」から「買い」に、目標株価を1万2400円から3万円に引き上げた。
 据え置き機「Wii U」や携帯機「ニンテンドー3DS」を開発する任天堂は、スマートフォン向けのゲームアプリメーカーだけでなく、「プレイステーション」のソニーや「Xbox」の米Microsoftといったゲーム機市場のライバルにもユーザーを奪われ、業績が悪化。投資家は以前から同社に対し、モバイル市場に照準を移すよう求めていた。
 任天堂はそうした要求に抵抗し、「マリオカート8」などの人気ゲームに望みを託していたが、今年1月には、3DSの不振を理由に2015年3月期の営業利益目標を当初予想から半減させ200億円(1億6900万ドル)に引き下げている
 任天堂の岩田聡社長は「ゲーム専用機ビジネスへの情熱は失っていない」と断言しているが、アナリストからは、スマートフォン市場への進出でゲーム機の売れ行きがさらに鈍るのではとの指摘もあがっている。
 だが任天堂はハードウェアから離れる方向へと進んでいるのかもしれない。岩田社長は新しいゲーム機プラットフォーム「NX」の開発を進めていることを明らかにしたほか、新たな会員制オンラインサービスを今年開始する計画も明らかにしている。
 「ソフトウェアへの投資を考えれば、任天堂は従来のゲーム機事業から簡単に撤退するわけにはいかない。だがその兆しは見られる」とCLSAのアナリスト、ジェイ・デフィバー氏は指摘する。
 同氏は、任天堂が向こう3~5年でゲーム機事業から徹底すると予想している。
 DeNAとの提携を発表するまで、任天堂の株価はこの4年間で30%以上下落していた。同じ期間に日経平均は2倍以上上昇している。
 DeNA株も提携発表までは空売りが多くなっていたが、18日にはストップ高の1707円まで上昇した。DeNAはブラウザゲームを主力としており、ユーザーがモバイルへと流れる中、ここ2年は市場シェアの縮小が続いている。
(1ドル=121.2900円換算)

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